2023年 11月 10日
ソリッドとクラッド_Nenohi Record Vol_1
包丁には主に2種類の「構造」があります。「ソリッド」と「クラッド」です。
包丁の「作り方」と考えた方が分かりやすいかもしれません。
この2種類の作り方は、それぞれ違いがあり、メリットとデメリットがあります。
包丁の「作り方」と考えた方が分かりやすいかもしれません。
この2種類の作り方は、それぞれ違いがあり、メリットとデメリットがあります。
【 ソリッド 】
「切れる鋼材」のみで作られている包丁の事。(全鋼、本焼の構造)
<メリット>
・同鋼材の場合、クラッドに比べ性能が高い(当社比)
・包丁が曲がりづらい。
・曲がりづらいため、正確な刃付け(研ぎ)が可能で、切れ味が出しやすい。
・全てが切れる材質のため、どのように研いでも切れ味が出せる。
<デメリット>
・高性能なソリッドを使うと、極端に製作難易度が上がる。
・刃に装飾が出来ない事が多く、ダマスカス模様のような見た目の特徴が出しづらい。
(ただし「ハガネの本焼」は刃文が浮かび美しい)
【 クラッド 】
「柔らかい軟鉄」と「切れる鋼材」を組み合わせて作られている。(複合鋼、カスミの構造)
一般的なダマスカス包丁もクラッドに分類される。
<メリット>
・同鋼材の場合、コストパフォーマンスに優れる。
・ダマスカス模様など包丁に美しい装飾がしやすい。
*片刃出刃包丁などは性能面から見てもクラッドが最適。
(厚いため曲がりづらい、刃欠けの直しが容易など)
<デメリット>
・同鋼材の場合、ソリッドに比べ性能が低い(当社比)
・包丁が曲がりやすい。
・刃先に切れる材質が出る様に研ぎに注意する必要がある。
【参考情報】
<比較検証動画>
<包丁断面構成図>