包丁の部位名称解説|和包丁・洋包丁の基礎知識

刃先、あご、峰…包丁の各部位には、それぞれ名称があります。
普段何気なく使っている包丁も、部位の名前や役割を知ることで、より適切な使い方やメンテナンスができるようになります。Nenohi Baseの初回は、和包丁と洋包丁の基本的な部位名称と、子の日の包丁ならではの部位名称について解説します。

■和包丁の部位名称
【表】

平(ひら) 銘が刻まれている面のこと。
銘(めい) 和包丁に刻まれた文字のこと。
切刃(きれは) 砥石で研ぐ面のこと。
切先(きっさき) 包丁の先端の「点」(刃先と間違われることが多い)。
アゴ 切先とは反対の刃元側にあるアーチのこと。
峰(みね)  刃の背中の面のこと。
シノギ 平と切刃の境目の「線」のこと。
マチ 刃と中子の段差のこと。隙間を空けることが一般的。マチ詰めの指定は可能。
柄(え) ハンドル/持ち手のこと。
刃線(はせん)

切れる部分の「刃先」の「線/シルエット」全体のこと。

 

【裏】

 裏面(うらめん)  刃の裏全体の面のこと。裏面全体には凹みがあり、この凹みの名称を「裏スキ」という。

裏刃(うらば)/
裏押し(うらおし)

裏の砥石に当たる面全体のこと。
*幅は1mm~1.5mm程度の面
中子(なかご)  柄の中に差し込む金属部位のこと。


【断面図・刃拡大図】

平スキ(ひらすき)

平の凹みのこと。
平スキのメリットとして、下記の2点が挙げられる。
①包丁(特に切先側)が軽く、手元に重心がくるのでバランスが良い
②砥石で研ぐ時にシノギの角が立ちやすいので、誰が研いでも"美しい研ぎ"になる

裏スキ(うらすき) 裏面の凹みのこと。
 小刃(こば) 刃先の強度を保つために必要な刃。用途により幅が異なる。例:出刃は小刃が大きい
微細な小刃の場合、小刃自体を「糸刃」と呼ぶこともある。
糸刃(いとば) 小刃のさらに先端につける、糸のように細かく鋭い刃。
*手研ぎの最終まとめ。
刃先(はさき) 切れる部分の先端のこと。
裏刃(うらば)

裏の砥石にあたる「面」全体のこと。
*幅 1mm~1.5mm程度の面


和包丁の「刃の構造」や均一な平スキ・裏スキを実現する「精密成形」について、Nenohi Recordではさらに詳しく解説しております!是非ご覧ください!

【該当記事】
-和包丁(片刃)のこだわり-刃の構造-_Nenohi Record Vol_2
-和包丁(片刃)のこだわり-精密成形-_Nenohi Record Vol_3


■洋包丁の部位名称

切先(きっさき)  包丁の先端の「点」(刃先と間違われることが多い)。
アゴ 切先とは反対の刃元側にあるアーチのこと。
峰(みね) 刃の背中の面のこと。
ハンドル 包丁の持ち手のこと。
口金(くちがね) 刃とハンドルの境界部分にある金属パーツのこと。
ボルト ハンドル材を固定するためのパーツのこと。
尻金(しりがね)  ハンドルの末端部分(お尻)に取り付けられた金属パーツのこと。
刃線(はせん) 切れる部分の「刃先」の「線/シルエット」全体のこと。

 小刃(こば)  刃先の強度を保つために必要な刃。用途により幅が異なる。
例:出刃は小刃が大きい
微細な小刃の場合、小刃自体を「糸刃」と呼ぶこともある。
糸刃(いとば)  小刃のさらに先端につける、糸のように細かく鋭い刃。
*手研ぎの最終まとめ。
刃先(はさき)  切れる部分の先端のこと。

※上記のボタンから皆様にご活用いただけるPDF資料をダウンロードすることができます。是非ご利用くださいませ。

包丁の部位名称を知ることは、日々のメンテナンスや商品を選ぶ際、修理のお問い合わせの際のコミュニケーションにも役立ちます。今回ご紹介した部位名称を意識して包丁を見てみると、新たな発見があるかもしれませんね。
メンテナンスや包丁選びに関するご質問がありましたら、お気軽に子の日までお問い合わせください。

次回以降も、包丁選びやお手入れに役立つ情報をお届けしていきますので、ぜひご覧ください!